「丁張り」と職人技


「丁張り」と職人技

03.jpg

水屋棟(管理人室、カフェ、トイレ、シャワーなど)の「丁張り」が終わりました。「丁張り(ちょうはり)」とは、工事を着手する前に、 建物の正確な位置を出す作業のことで、 別名、水盛り・遣り方(みずもり・やりかた)とも言います。

02.jpg

図面上は、分かっていたつもりですが、こうやって現場で見えるカタチになると、「かなり大きいなぁ」というのが実感です。

04.jpg

石垣に支えられた駐車場に少し被るカタチで水屋棟が立ちます。建屋は、幅12m×奥行5.5mですが、建屋を載せる形になるテラスは、幅14m×奥行12mとなり、広々としたテラスで、コーヒーでも飲みながら、風に吹かれて仕事をすることができます。テラスには、囲炉裏を設置して、炎の明かりを楽しみながらくつろぐことできるようになる予定です。

ところで、テラスの一番高いところは、地上から3.6mあります。その先がさらに傾斜して下がっているので、広々としたツリーハウスの上にいるような体験ができそうです。

スクリーンショット 2022-02-28 6.42.34.png

これは、建物の断面図です。ご覧の通り、清水寺の舞台のような作りです。これまでもご紹介の通り、この建物は日本の伝統的な構法を使っています。それを支えているのが、職人さんの手仕事です。

この動画は、職人の"すえさん"が、屋根の「垂木」を「金輪継ぎ」という木組みでつなぐために唐松の木材を刻んでいるところです。"すえさん"の「金輪継ぎ」は、独自の工夫が施されていて、一般のやり方とは少し違うそうです。固定のしやすさとできあがりの美しく、その分、手間がかかりかかるのだそうです。そんな「金輪継ぎ」の細工を108ヶ所もやるわけですから、頭が下がります。

01.jpg

「大変ですね。ありがとうございます。」と声をかけたら、「いやいや、やれば終わりますから。」と笑顔での返事。そしてまた、作業を続けていました。

もちろん、建屋だけではなく、ワーキングスペースとしての設備も準備は進めています。そのひとつで、肝心要が、WiFi環境です。森全体をWiFi6で被う計画で、これには、森の木に3ヶ所、テラスと室内に2ヶ所、計5ヶ所のアクセスポイントを配置します。もちろん、これが8KUMOのウリのひとつですから、家庭用ではなく業務用で、安定した通信環境を整えるつもりです。ただ、費用は、家庭用とは一桁金額が変わってしまいます。「最初は安いもので」との誘惑に駆られますが、ここを妥協することはできません。

広いオープン・テラスで、森の風を感じながら、快適な環境で、仕事を楽しんでもらえる空間を作りたい。そんな思いで、作業を進めています。

SA.jpg

投稿日:
カテゴリー: 未分類