8KUMOの石場建て工事 着々と進行中
石場建ての現場作業が進んでいます。
礎石のカタチに合わせて束(床を支える柱)の底を刻んでゆくのですが、なんとも手間のかかる作業ですね。全てカタチが違うわけですから、こうやってひとつひとつ丁寧に合わせていかなければなりません。
刻みはこうやってチェーンソーで行います。大きなチェーンソーなので、大変でしょうと聞いてみたのですが、こちら方が安定して使い易いとのことでした。
束以外にも何本か大きな柱が載っかりますが、こちらは、こうやってクレーンで知り上げながらの作業です。
どうやって水平を出しているのかというと、ここは近代兵器である「レーザー水準器」を使っているようです。昔ながらの匠の技が、最新鋭の道具と組合わされているのも、なかなか妙な感じがします。
88個の礎石の全てで、カタチが違うわけですから、建物の重量のバランスが、複雑に配分されることになり、結果として、地震の揺れをうまく分散してくれることになるのかも知れません。ますます、できあがりが楽しみになってきました。
こちらの木組みの「刻み作業」も粛々と進んでいます。大屋根の金輪継ぎ108ヶ所は、終了したとのこと。こんどは、床を支える木材の加工だそうです。柱と交差させて、組み合わせるための加工だそうで、これもまたなかなか複雑な加工です。
建物とデッキをひとつの大屋根で被う構造なので、かなりの重量になります。それを支える木組みですから、力がどうかかるかを考慮しなくてはなりません。先人の知恵は、そんなところにもあるようで、ここの部位には、この組み方という定石があるそうです。
ただ、職人さんは、それを自らの経験とノウハウで変えているそうです。そのほうが、「現場での作業が楽で、美しいから」だそうで、いやはや頭が下がります。
さて、井戸もここまで来ました。いまはコンプレッサーで地下に空気を送り、取水するところをキレイにしているのだそうです。これが終わるとポンプをつけて完成となります。漏れ出る水を飲んでみたのですが、うわさに違わずとても美味しい水でした。
8KUMOにも春が訪れたようです。近くで蕗の薹が採れました。大きなものは天ぷらに、小さなものは蕗味噌にしました。ほろ苦さが春の訪れを楽しませてくれました。