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2026年02月09日

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静かな森の中で自分と出会う
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東京は大雪に見舞われたようですが、八ヶ岳南麓・標高1000メートルに佇む8MATOでは、わずか二、三センチほどの雪化粧。思いのほか、静かな冬の朝でした。

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ただ、空気の冷たさは格別です。日中も気温は零度に届かず、今朝は氷点下十度まで冷え込みました。吐く息が白く凍りつくような、凛とした寒さに包まれています。

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八ヶ岳の南麓と北麓では、気候がまるで違います。北麓には日本海方面から湿った空気が流れ込み、山肌にぶつかって雪を降らせます。一方、南麓に降り注ぐのは、雪ではなく、肌を刺すような乾いた風。山の頂きから吹き降ろしてくるその風は、痛いほどに冷たい。今朝もまた、その風が、森の木々の間を吹き抜けていきます。

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今年はなかなか寒くならないものだなぁと思っていたのですが、この一週間ほどで、冬が一気にその本性を現しました。

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けれど、この厳しい寒さの峠も、あと一、二週間のことではないでしょうか。やがて気温はゆるやかに上がりはじめ、三月には南岸低気圧がときおり雪を運んできます。しかし、ここは日本でも有数の日照時間と晴天率を誇る地。降った雪はあっという間に姿を消してしまいます。そうして、あの萌えるような新緑の季節がやってきます。

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森の中で過ごしていると、季節の移ろいを五感が静かに教えてくれます。光の角度が変わること、風の匂いが変わること、足元の土の硬さが変わること。それが当たり前の日常になってしまうと、そうでない暮らしのほうに、かえって違和感を覚えるようになります。自分の本当の居場所はどこなのかを頭で考えるまでもなく、この身体がとうに知っているのかもしれません。

AIの知性がどれほど進化したとしても、冬の朝の冷気を肺いっぱいに吸い込んだときの、あの目が覚めるような感覚を、得ることはできないでしょう。フィジカルAI――ロボットのように自律的に行動できるAI――が発展し、AIが身体を持って、自ら体験し、知性を獲得できるようになったとしても、それはいま、私がこの森で感じているものとは、きっと異なる世界です。

先週のブログにも書きましたが、人間は本来、自然の一部なのだと思います。森の空気を吸い、季節の移ろいを肌で感じ、いのちの循環のただなかに身を置く。それこそが、私たちのいのちにとって、いちばん自然な姿なのではないでしょうか。生命の根源に関わるそのことにおいて、AIと人間は根本的に異なっています。たとえ人間のように語ることができたとしても、人間と同じにはなれない。森の中に身を置けば、言葉を尽くさずとも、そのことがおのずと感じられます。

この季節の8MATOは、訪れる人もまばらです。けれど、だからこそ、自然と深く溶け合うことができる。よろしければ、どうぞ思い切って、訪ねてきてください。

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静かな森の中で、いろいろとお話しできれば、それはとても嬉しいことです。

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