「気持ちよすぎて仕事にならないワーキング・プレイス 8MATO」の汚名を返上する理論を発表します!


「気持ちよすぎて仕事にならないワーキング・プレイス 8MATO」の汚名を返上する理論を発表します!

森の中に佇むワーキングプレイスである8MATOは、仕事に集中できないという欠陥を抱えている。気持ちが良すぎるのだ。森の中なので夏でも涼しく、森を駆け抜ける風は、ヒンヤリしている。水の音や風の音、鳥や虫たちの声も心地よい。何よりも空気がうまい。そんな心地よさを体感できる場所だ。

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広葉樹の森は紅葉も美しく、枯れ葉の吹雪を眺めていると、時を忘れてしまう。冬の寒さは、焚き火や薪ストーブの炎と陽だまりのような温もりが、身体の芯から温めてくれて、とてもほっこりと心地いい。

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しかも、食事が美味しい。歩いて直ぐにコンビニはないので、ワーカー達のお腹を満たし、仕事に専念できるようにと、ランチを用意することにしたのだが、これが大失敗。八ヶ岳の食材をふんだんに使い、無添加の料理を出し、無農薬、無肥料で、大地の力だけで育てた野菜を使ったベジランチも好評で、美味しく、健康に、しかもお腹いっぱいになってしまう。そんな食事の後に、仕事に集中するのは至難であり、昼寝をしたくなるのは、仕方がない。当然ながら、昼寝には最高の環境だ。

そんな「気持ちよすぎて仕事にならないワーキング・プレイス 8MATO」に、はたして未来はあるのだろうか。

そんなわけで、8MATOの抱える欠陥を何とか克服できる論理はないかと考えた。

まず、「ワーキング=仕事をする」とは、どういうことなのについて、整理してみることにしよう。

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ドイツの哲学者であるハンナ・アーレントは、人間の「活動的生活(日常的な活動を主とする生活)」を3種類に分類した。

活動(action)

自発的にやること。心からやりたくてやる純粋な行動。

仕事(work)

誇りをもってやること。金銭など特定の目的があるからやっているところもあるが、強制されている訳では無く、むしろやる気に満ち溢れている。

労働(labor)

生きるためだけにやっていること。ベルトコンベアで流れてくるものを処理していくイメージ。やらないで済むならできればやりたくないこと。

8MATOを「労働(labor)」のために使っている人たちはいないようだ。仕事(work)や活動(action)、つまり自発的かつ自律的にここを使っている。「仕事」あるいは、「活動」のために、ここを使う人がほとんどだろう。その意味では、「ワーキング・プレイス(仕事をする場所)」という看板に偽りはないと言える。

そんな仕事をさらに掘り下げると、2つのカタチがあることに気がつく。ひとつは、効率性を追求する仕事。コスト削減、時間短縮、「ムリ、ムダ、ムラ」の排除などである。これは、「労働に近い仕事」かもしれない。もうひとつは、創造性を追求する仕事。新しいことを思いつく、これまでになかったつながりを見つけること、それらを企画や計画としてまとめ上げることなどで、やっていることが楽しくて、自発的な行動を促されるので、「活動に近い仕事」であろう。

仕事の生産性とは、この効率性と創造性の組合せだ。「気持ちよすぎて仕事にならないワーキング・プレイス」の「仕事」は、「効率性を追求する仕事」かもしれない。気持ちよすぎて、ふと森の景色を眺めてしまう、あるいは、風の心地よさや薪ストープの心地よさにボーッとしてしまうわけで、集中が求められるこのカタチの仕事には、あまり良い環境ではない。

まあ、集中というのは、その意志があればどこでもできる。むしろ無機質の音につつまれる電車の中などは、まわりは全て定型的で、予測可能なノイズであり、上司に声を掛けられたり、先輩から余計な仕事を振られたりすることなく、自分の存在のみに意識を働かせることができ、集中できるという人は多いのではないか。私もそんな一人だ。

一方で、森の中は、意外とうるさい。冒頭でも述べたとおり、自然の中は多様で、予測不可能な刺激に満ちている。自分の当たり前にすり込まれていない、日常にはない刺激にハッとして、森を眺め、耳を方向け、何も考えずに、ついボーッとしてしまう。人間もまた自然であり、だからこそ、自然の刺激には、理屈ではなく身体が反応して、そこに同期し、同化してしまうのかも知れない。

ぼーっとすることで「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの脳内分泌が高まり、脳を最適な覚醒状態(頭がすっきり冴えた状態)にしてくれることは科学的にも証明されている。「考え」や「言葉」にとらわれすぎて思考回路がマンネリ化している場合、ボーッとするは、特効薬になる。

また、創造力を活性化するにも効果的だと言われている。ワシントン大学のM・E・レイクル教授が提唱した「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」という理論が、そのことを裏付けている。

DMN理論によるとによると、脳が消費するエネルギーのうち、集中して脳を働かせているとき、例えば事務処理や読書などの「意識的活動」に使われるエネルギーは、全体の5%。そして、20%は脳細胞のメンテナンスにあてられ、残り75%は、「何もせずにぼんやりしているときの活動」のために使われているという。ではこの時間に何をしているのかと言えば、「無意識のうちに脳内の情報を整理している」のだそうだ。つまり、様々に集められた雑多な情報を頭の中で再配置し、繋げ直しているわけだ。これによって、いままでつながりのなかった事柄が、つながり、気がつき、ハッとさせられる。それこそが、創造性の源泉でもある。

自然の中にいると、まさに自然にボーッとさせられてしまう。つまり、8MATOは、そんな創造的仕事を行うには、最高の場所なのだ。

つまりこういうことになる。

「ワーキング・プレイス8MATOは、効率性を追求する仕事には向かないけれど、創造性を追求する仕事には、最高の場所である。」

ということで、「気持ちよすぎて仕事にならないワーキング・プレイス 8MATO」の汚名を返上できたのではないか思う。

どうぞ、みなさん、この理論を実証すべく、どんどんとご利用下さいm(_ _)m

神社の杜のワーキング・プレイス 8MATO

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八ヶ岳南麓・山梨県北杜市大泉町、標高1000mの広葉樹の森の中にコワーキングプレイスがオープンしました。WiFiや電源、文房具類など、働くための機材や備品、お茶やコーヒー、お茶菓子などを用意してお待ちしています。

8MATOのご紹介は、こちらをご覧下さい。

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